きもと特急電子設計は、ハード・ソフト・ウェブシステム開発(試作〜小ロット)が得意な、独立13年、経験40年の個人エンジニアです。急ぎの試作でできる分野は、以下の通りです。
< 回路(ハードウェア)設計
- 回路設計で優先しているのは、後でトラブルになる可能性のあるものは極力排除する、そのために、(ハードウェアである)部品をできるだけ使わず、極力ソフトウェアで処理する設計にするということです。
- 専門的な書き方になりますので、読み飛ばしていただいて構いません。
- まず扱える回路の種類ですが、トランジスタやopamp(オペアンプ)を使ったアナログ回路から、CPLDなどの必要なデジタル回路まで対応します。
- もちろんbluetoothなどの無線モジュールも扱えます。
アナログ。
- 特にアナログ回路は、最終的にマイコンのA/Dに入れるのを利用して、例えばアナログレベルで差動演算をせずに、両方ともA/Dに入力してソフトウェアで処理します。
- これにより、部品点数を減らして調整も不要にすることができます。
- 積算電流計では、アナログ部の回路は安いマイコン1個と、ラダーアレイ1個、コンデンサが2個だけです。
- これで、電流値をパルスに変換します。
- 専門家でない方は「こんな簡単な回路しか作れないのか」と思われるかも知れませんが、部品を1つでも減らすために「もっといい設計はないか」と日夜考えた結果、このようなシンプルな回路になっています。
- ソフトウェアでやればいいことをハードウェアでやると、部品が増えてコストがかかり、調達リスクも増えます。
- これをソフトウェアでやれば、自動調整や、調整値のメモリへの記録、自己診断など、ハードウェアだけでは困難なことができるようになります。
- もちろん、ソフトウェアになっていれば、後から処理を修正することも可能ですから、お客様に安心していただけると思っています。
デジタル。
マイコン。
- PICマイコン(8-32bit)をよく使います。
- 8bitで済むものはPIC16Fシリーズ、LANやUSBが必要だとPIC18Fシリーズ、大容量SRAMが必要だとPIC32MZシリーズを使います。
- PIC32MXシリーズなどは、32bit品ですがDIPパッケージもあるので、特に試作のコストを抑えることができます。
- 開発案件としてはARMやSH、特殊なものとしてはM32Rや、TWELiteのファームウェアのカスタマイズなどの実績があります。
- もちろんRaspberryPiやBeagleBornの実績もあります。
- 基本的にどのマイコンでも構わないのですが、書き慣れているのはPICになります。
- 経験的に、ノイズや静電気に強いこと、電圧範囲が広いため電池で動かしやすいこと、DIPパッケージがあるため試作しやすいこと、アセンブラで書きやすいこと、複数の入手ルートがあること、開発環境をDockerという仮想環境上で動かせる点を評価しています。
- PIC32MZは、512KBという大容量のSRAMを搭載しているほか、各種の周辺モジュールも豊富に内蔵しています。
- これを利用すると、例えばRaspberryPiに、12個のシリアルポートをSPI接続で提供する拡張基板が作れます。
- 数秒分のバッファがありますから、WindowsやLinuxのようなリアルタイム性のないプラットフォームでも問題なく利用できます。
- このように、機能ごとに、使い慣れているマイコンがいくつかありますので、様々な開発案件にすぐに対応することができます。
電池。
- 電池(バッテリー)についてのご相談は、1年以上持たせることと、充電することの2つがほとんどです。
- まず充電ですが、携帯電話などで使われるリチウムイオン電池は非常にデリケートで、爆発等のリスクがあります。
- これはお客様に安全をお約束できないため、どうしても使う場合は、責任範囲を切り分けることができるモバイルバッテリーを提案させていただいています。
- 次に、電池を1年以上持たせるには、使っていない部分の電源を自動的に切ることで、消費電力を徹底して削る必要があります。
- これは、ハードウェア側にFET(電子スイッチ)を用意して、ソフトウェアから制御することでおこないます。
- 部品に省電力モードが搭載されていることもありますが、実際には外部から電源を切らないと、年単位で電池を持たせることは難しかったりします。
- また通信を伴う場合は、電源が入っていないときに通信が発生することを前提に、通信プロトコルを設計する必要があります。
- この辺の部分は、複数の要素のトレードオフを考える必要があるため、どのような場合でも使える簡単な解決方法というのはありません。
- 遠慮せずに、無料相談をご利用ください。
部品選定。
- 部品は、もちろん価格や入手性というのもありますが、ここでは「部品が説明書(データシート)通りに動かない」というケースにどう対応したかを書きます。
- ある中国製の液晶パネルは、回路図の配線がそもそも嘘でした。
- 結局、同系列の他の液晶パネルの資料を見て、解決しました。
- ある韓国製の無線モジュールは、リセット信号を入れたまま電源を入れると、大きな消費電流が流れ続けるという問題がありました。
- そのほかにもコマンドがうまく実行できない問題が多発しました。
- これは、うまく動作する条件を見つけて、解決しました。
- 別の無線モジュールは、低消費電力モードに切り替えるためにコマンドを送るのですが、タイミングによってはコマンドが無視されるという現象がありました。
- これも、うまく動く条件を見つけて、解決しました。
- あるマイコンは、割り込みハンドラがどうしてもC言語からは使えなかったので、結局ハードウェアの機能(DMA)を使う方法に切り替えました。
- このような話は枚挙に暇がないのですが、別に私のところに不運が集中しているということではありません。
- 出たばかりの、実績のない部品を使うと、このようなことは当たり前に起きます。
- ここで申し上げたいのは、そのような実績のない部品でも、上記のような多数の問題をクリアしてきた実績があるから、100%返金保証ができるということです。